Sampomichi in Nagoya 2011年9月26日

パリの写真月間にしげきを受けて、

友人の長谷川友子さんが2009年に始めた『写真の散歩道』

名古屋の人々に写真をもっと身近に感じてもらおうという

取り組みで今回は22カ所でグループ展、個展が開かれます。

期間は12月25日までの約3ヶ月間。

先日のオープニングパーティーでは秋の夜空のもと

写真をプロジェクションしながらのビールは格別でした。

僕は12月中区市民ギャラリーでのグループ展に展示予定です。

そろそろ目を覚まして活動していこうと思います

*

Wangari Maathaiさん 71歳で亡くなられたようですね。

彼女の言葉や行動はとても大きなものでした。ご冥福をお祈りします。

“Mottainai” - この地球上すべてのものを大切に。

Takashi Owaki

The Muse of Saint-Germain-des-Prés 2011年6月21日

舞台はピアノとアコーディオン奏者のための台だけのシンプルなもの

暗闇の中、背景に2本の光の筋がまっすぐに上にむかって放たれている

胸のあいたシンプルな黒のドレスを着たグレコが登場する

半世紀以上にわたって歌い続け、彼女の血や肉となっている

シャンソンー人生讃歌を感情たっぷりに歌いあげていく

宝石類は一切つけていないが、飾らない彼女はなにより輝いている

とてもチャーミングで若々しい

ときに愛を知らない可憐な少女となり

ときに哀しき恋を繰り返す大人の女となる

またときに詩人の代弁者として魂を震わせる

『空虚なものは何もない』『時のながれに』

すぐれたフランスの詩人たちによって書かれた歌詞もまたすばらしい

老練なピアノ演奏者のジェラール・ジュアネストは作曲家であり、

実生活でもグレコの伴侶であるようだ

アコーディオン奏者のジャンルイは若い好青年で

2人の息子といった感じである

1人の歌い手と2人の演奏者からなぜこんなにも広い宇宙が生まれるのか

人生をたっぷり味わえるのは、その裏にグレコ自身と

何人ものすぐれた詩人や作曲家の生きたパリが

同時にそこに存在するからであろう。

1時間半という時間、水を飲むこともなく、

アンコールを含め、20曲を熱烈に歌いあげたグレコ

3度のカーテンコールにお辞儀と投げキッス

感謝の気持ちをとても可愛らしいそぶりでしめす

正真正銘、現役の一流の歌い手であった

照れてスタンディングオベーションができなかったの

が悔やまれる merci beaucoup Juliette

84歳の彼女はとてつもなくいきいきと輝いていた

私も死が訪れるその時までいきいきとカメラのシャッターを切り続け

られるだろうか

Takashi Owaki

Paris in 1840 2011年5月10日

オランダ・ハーグでピアノの活動を続ける友人の

平井千絵さんから新しいCDが届いた。

フレデリック・ショパンが愛したという

1840年製のプレイエルピアノで、ショパンや

ロシアの作曲家グリンカの作品を演奏したものです。

クラシック音楽はよく知らないのだけど、

千絵さんの演奏はとても繊細で、優しく心に響いた。

ライナーノーツでは、彼女がこのピアノでなければ

この音色はだせないと熱く語っている。

一つの楽器にも、いろいろな物語があり

面白いものだなと思う。

ジャケットには千絵さんを神奈川の自宅スタジオで

撮ったときのものが使われています。

chie hirai  web

地元名古屋の今池にあたらしくアトリエがopenした

和紙や針金をもちいる造形作家・宮下香代さんが中心となって

面白いことをやっていこうという場となるようです。

5/5の子供の日。opening eventの初日に

dreamsのworkshopをさせていただきました。

図書館司書の下里さんの世界の絵本紹介もあり

子供たちは10カ国の旅を楽しんでくれたようです。

workshopのご依頼があればmailにてどうぞ。

studio manomano

Takashi Owaki

nuclear power plant 2011年4月6日

樹、日の光り、けものたち

樹が言った。きみたちは

根をもたない。葉を繁らすこともない。

そして、すべてを得ようとしている。

日の光が言った。きみたちは

あるがままを、あるがままに楽しまない。

そして、すべてを変えようとしている。

けものたちが言った。きみたちは

きみたちのことばでしか何も考えない。

そして、すべてを知っていると思っている。

樹は、ほんとうは、黙って立っていた。

日の光りは、黙ってかがやいていた。

けものたちは、黙って姿をかくす。

どこでもなかった。ここが、

われわれの居場所だった。

空の下。光る水。土の上。

ー長田弘 詩集『黙されたことば』みすず書房より

*******

僕らは自ら作ったものをコントロールしきれずに、

今、放射能汚染をみな恐れおののいている

神様は、なんと滑稽な人間たちよと

空から僕らを見つめているだろうか

海の魚たちは迷惑しているだろう

花や木々も迷惑しているだろう

鳥や動物たちも迷惑しているだろう

利便性ばかりを求める人間たちのおかげで

Takashi Owaki

east japan earth quake 3.11 2011年3月15日

今日で4日目の夜

11日の15:oo テレビの速報を見ていたときは、

これほどまでに大きな災害になると想像できなかった

わずか30分でいくつもの町をのみ込んでしまった巨大津波

自然の前では人間の力はとても小さいことを改めて感じる

自衛隊や海外からのレスキュー隊が大勢集まっている

体力や生きる希望が途絶えないうちに、

1人でも多くの命を救出してもらいたいと思う

*

こんなときに広告や表現者ができることは何か?

とTokyo Sourceの近藤ヒデノリと話す

みなで協力して作品を売り、寄付金をあつめるサイトをつくる

動きを始めたようだ

*

僕にできることは何なのか?

『スラムダンク』の井上武彦氏が

twitpic上で応援励ましのエールを必死におくっているのをみて、

現地の人がネットをみれるかどうかわからないけど、

僕もささやかながら励ましのエールをおくっていこうと思う。

We are so little in front of natural disaster,

but we can be strong by united together.

Takashi Owaki

In the Darkroom 2011年2月28日

2月は久しぶりに暗室にこもって、プリント作業の毎日。

楽器の演奏、陶芸などと同じく、久しくやっていないと勘がにぶる。

懐かしいルーマニアの子どもたちやグルジアの農民たちの姿が現像液に浮かびあがる。

僕の写真の原点はブレッソンのような

小型カメラで人々の暮らしを瞬間で捉えるcandid photoだが、

最近はどうもじっくりと被写体と向き合う写真家が気になる。

*

あらゆる階層の人々を記録したAugust Sander『People of the 20th century』

社会で異質な者とされる人々に自分自身を投影したDiane Arbus『Revelations』

浅草の地で長年人々を見続けた鬼海弘雄『ぺるそな』

黒海周辺の子どもたちを写したVanessa Winship『sweet nothings』

僕自身はどんな人々を印画紙に焼き付けようとしているのか?

*

3/5 sat 20:00-  dyaporama no.4 “ANATA”

今回は吉田穂積によるキュレイション

アントワン・ダガタ氏のスライドショー必見です

http://li-po.jp/?p=1096

*

Photo Gallery Internationalのon line shopで

サイン入りdreamsとポストカードを販売していただいています

www.pgi.ac

Takashi Owaki

snow and sun 2011年1月17日

『snowmen』 david lynch  / stiedl

日本も各地で大雪ですね

大人たちにとっては面倒でしかない雪も、子どもたちにとっては最高の一日

玄関先におかれた雪だるまたちだけを収めた小さな写真集

撮影者はなんとあのデヴィッド・リンチ監督なのです

宇宙人のように突然現れ消え去っていく雪だるまたち

手書きのタイトルと素朴なモノクロの写真たちが愛おしい

*

『8月の太陽を』乙骨淑子さん 理論社

震災から1年ーコレラ感染の広まりで今なお大変な状況のハイチ

1802年フランスの支配から独立

初の黒人共和国を建国したトウセンと仲間たちの物語を読んでみた

欧州の人々に虐げられてきたアフリカ人たちの歴史を考えると、

200年たった今、世界でもっとも力を持つ国の大統領の席にオバマ氏がいる

というのは改めて大きな一歩なのだなと思う

黒人、混血、マイノリティー みなの期待を胸に頑張って欲しい

*

『staff benda bililiとたけし』 NHK-BS

来日ライブには行けなかったけど、その素晴らしさはドキュメンタリーフィルム

や音源を通してよく伝わる。

「ハンディキャップや辛い環境におかれていてもいかに楽しく生きるかが大事」

「音楽の可能性」

「どの国でも生まれてくる子どもたちの才能は同等

ただチャンスが平等にあたえられていないだけ

僕ら大人たちの役目は子どもたちにチャンスを与えていくこと」

たけしさんもリッキーさんもかっこいい

ついでに’74 キンシャサのJames Brownもすごかった!

Takashi Owaki

Dyaporama no.3 – 睦月 2011年1月9日

『On this earth  / この星の上で』

写真の生みの親の1人ヘンリー・F・タルボットは

1833年美しいイタリアのコモ湖を前にこう残している。

『もしこれらの自然の風景をそのまま永続的に刻み込み、紙のうえに

保存することができたらどんなに素晴らしいことか』

写真家はいつの時代も旅をし、目の前にある情景を記憶に残すために、

また他者と共有するために、フィルムに収めてきた。

6人の写真家による留めておきたいこの地球上の光景。

Ivan Perez (Spain): ” Warshow ” from war museums in euro

Nuria Munoz Roy (Spain) : ” Kashmir ”

木戸孝子 (Japan) : ” The Ordinary Unseen “  from New York

高田洋三(Japan) : ” H House / 波と粒子 “  from Hokkaido

大脇 崇(Japan): ” Gentle Light ”

高橋かつお (Japan): ” The Prison called Burma ”

2011年1月22日(土曜日)

会場19:30 開始20:00 (終了予定21:30)

会場: Bar li-po(渋谷)1000円/one drink付き www.li-po.jp

月に一度のスライドショーナイトです。お気軽にお立ちよりください。

Takashi Owaki

happy new year 2011 2011年1月1日

明けましておめでとうございます

すっかり外は寒くて、家にこもってしまいますね

最近、心を動かされたものたち

『ファンタジア』『ムナーリのことば』ブルーノ・ムナーリ

字面からミッフィーのデッィク・ブルーナさんと混同していた

子どものような遊び心いっぱいなデザイナー

『住宅巡礼』『普段着の住宅術』中村好文

使い手の目線に立った建築家 文章やデッサンも素晴らしい

『男と女』『しあわせ』クロード・ルルーシュ

大人の恋のよさがわかる年頃にようやくなりました

『yumene』高木正勝 天才:彼にしか作れない世界観

facebook誕生を描いた『social network』

事実の面白さとともに映画としてもよくできている 時代はすごいことになってます

では 本年もよろしくお願いします

*

今年は久しぶりに個展をしたいと思っています

Takashi Owaki

Hiroshima 2010年11月13日

I believe that whether a person follows any religion or not is unimportant, he or she must have a good heart, a warm heart.     -Dalai Lama 14th

Takashi Owaki

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